タロットカード|象徴の意味|大アルカナ0~10|愚者・魔術師・女教皇・女帝・皇帝・法王・恋人・戦車・力・隠者・運命の輪【画像あり】

こんにちは!タロット講師のReikoです。

私のブログにお越しくださり、ありがとうございます☆

さて、タロットカードには、沢山の象徴の中に隠された意味があります。

占い師が自分なりにタロットカードの意味を持たせていくために、その象徴を理解することは、とても有意義なものとなります。

そのため、タロット教室を受講する際や独学の際にも、飲み込みや定着が早く、タロットカードの発信しているメッセージをすばやく受け取る事が出来るようになりますよ。

では、早速その象徴を一つ一つみていきましょう!

タロットカード大アルカナ|0愚者|象徴解説

【0.愚者;THE FOOL】

   自由・型にはまらない・冒険・可能性の広がり

若者:このカードの愚者は、天を仰ぎ、両手を広げ、胸を開き、足元は前進しています。迷いや停滞している感じはなく、意気揚々としていますね。

愚者のモデルはトランプのジョーカーといわれています。トランプでは道化師の姿でよく描かれていますよね。

道化師はピエロのようにおどけてみえますが、中世貴族では宮廷道化師として王様に仕えていました。

宮廷で人々を楽しませるほか、おどけながら王様に物申すことも赦され、また王様が道化師に怒るという行為は懐が狭いという意味になるため怒られることもなく、ある意味道化師は強い立場にいたということになります。

なのでジョーカーがトランプゲームの切り札になったりするのも頷けますね。

愚者は、単なる愚か者と言う意味ではなく、まだまだ経験は必要だけれども、全てはそろい、また赦される存在だといえるのではないでしょうか。

白い太陽:太陽の白さは神性・高潔さ・汚れなきことの象徴です。黄色の背景はまさに希望を示し、愚者の旅に対しての神の祝福を表しています。

オレンジがかった黄色い背景:行動力による明るい未来への期待、希望や躍動感を表します。
愚者の生きる喜びのようなものが感じられますよね。

頭上の赤い羽根:自由の象徴の赤く長い羽根。この羽根は、大アルカナの死神、太陽の子どもも付けているのが印象的です。

頭上の月桂樹の花輪:勝利の象徴である月桂樹の葉の冠です。まだ人生経験は未熟な愚者ではありますが、この時点で既に完璧であることを表しています。

顔の向き:愚者からみて右上を見ています。未知なる未来にフォーカスしている様子を表しています。また、空を見上げていることから、夢や希望を見出している様子が伺えますね。

派手なチュニック:葉と実の柄のチュニックは、彼が才能を開花させる可能性があることを示します。

:右肩に抱えている杖(ワンド)は、生命力、活力、直感、情熱や行動力を表します。興味の赴くままに行動するというフットワークの軽さ、実行力を感じさせます。この杖が斜めに傾いているのは、行き先が定まっていない旅(目的)であることを象徴しています。

荷物:杖の先の皮袋は財布であり、刺繍を施されてある高価なものを示しており、経済力を持つことを意味します。愚者は、決して金銭に困った者ではないことを示唆します。その他の説では、この布袋には、四大元素(火地風水)のワンド・ペンタクル・ソード・カップの原理が詰まっているのだともいわれています。これが、後に、1の魔術師のテーブルに並べられた4アイテムに繋がっていくのでしょうね。

白い薔薇:小さな白いバラの花は、西洋のバラで、東洋の蓮の花に匹敵します。バラは霊性、崇高な精神性の象徴とされており、白色は純粋さを表します。白色のバラは神聖で崇高なる精神性を示し、愚者が精神の高みを目指していることを表しています。

白い犬:足元の白い犬は、彼の潜在意識を象徴しています。動物は本能、潜在意識を示すため、彼が無意識下では身の危険を察知して、足元に注意しなさいと警告していることを表しています。

:明らかに落とし穴的な困難、危険、リスク、災難などの思いがけないアクシデントを予感させます。

ギザギザの氷山:遠く先に見えるギザギザしている白くとがった山々は、これから乗り越えなくてはならない試練の道を表し、成長の段階において避けては通れない険しい道のりを示唆しています。決して安泰ではない旅の道のりを感じさせています。

タロットカード大アルカナ|1魔術師|象徴解説

【1.魔術師;THE MAGICIAN 】

創造性、具現、始まり、意図

魔術師:彼は中央に立ち上がり、まっすぐに自分を表現しており、自信に満ちている状態を表します。また、白色に発光しており、白色のオーラ(精神性が最も高いとされる高次の第8チャクラの色)が表現されています。

右手の白いステッキ:杖、ワンドともいいます。白は神聖を意味します。またワンドは魔術用具のひとつだといわれています。ワンドにはいろいろな種類があり、このワンドの端が炎の形をしているので火のワンド。火から象徴される意志を燃やして最強の創造力を、自分の内から沸きあがらせようと発揮している様子を表します。

服装:神性さを表す白の服、真っ赤なマントは、情熱や行動力を表します。

魔術師は、汚れのない純粋な心を持ち、それゆえに湧いてくる情熱に素直で、具現化に不可能はないという揺ぎ無い自信をみなぎらせているかのようです。

蛇のベルト:腰に巻いて尾をかんでいる白い蛇は、ウロボヌスの蛇。無限や永遠を表すシンボルです。

顔の向き:真正面を向いていることから、偽り無く正直に、自信を持って表現しようとしていることを表します。

両手の位置:天からのエネルギーを、天に掲げた右手のステッキに受け、彼を通して、左指から気を出して地上へ生み出そうとしているかのように表現されています。それが出来る人物であることを示します。

釈迦が生まれた時の「天上天下唯我独尊」の時の態度にそっくりですね。

テーブルの上の道具:西洋の儀式で使われたとされている聖なるもの、杖、コイン、聖杯、剣が置かれています。これらは四大元素(火地風水)を表します。

杖は火を表し、人間の直観・意志・行動力や情熱を、コインは地を表し、安定や感覚・肉体・価値観・物質そのものを、剣は風を表し、思考・判断・智恵、コミュニケーションを、聖杯は水を表し、感情や愛情を表現しています。

魔術師は、この道具を使いこなして無から有を生み出す力を持っていることを示します。但し、まだテーブルに並べているだけで、まだ実際に行動し、何mのかを生み出してはいない状態でも在ります。

頭上の無限大マーク:彼の頭上には無限大のマークがあります。これはレムニスケートと呼ばれ、彼が無限の可能性を持っていることを表しています。

黄色の背景:黄色は愚者と同じく躍動感ある期待や希望を象徴しています。

赤い薔薇と白い百合:タロットにはキリスト教の影響がみられ、赤い薔薇はイエスキリスト、白い百合はマリア様を表しています。

一般的に赤色は情熱や男性性を、白色は純潔や女性性を象徴しています。

また、赤は血、白は骨を現し、「人間」をも象徴します。この赤と白が交わることで、生み出す力=創造性を表します。

タロットカード大アルカナ|2女教皇|象徴解説

【2.女教皇;THE HIGH PRIESTESS】

平常心、聡明、知性、直感、無意識、隠された真実

女教皇:モデルはローマ女教皇のヨハンナといわれ、このヨハンナの高い学識がその意味に反映されています。

女教皇ヨハンナ(おんなきょうこうヨハンナ、Ioanna Papissa)は、中世伝説855年から858年まで在位したとされる女性ローマ教皇である。

15世紀中頃にあらわれたタロットは、教皇とともに女教皇を含めている。女教皇のカードは女教皇ヨハンナの伝説を元にしているとしばしば示唆されている。引用元:ウィキペディア

彼女は様々の学識に熟達していき、同等の者がいなくなった。その後ローマに行き自由七科を教え、学生と聴衆の間の偉大な師匠となった。彼女の生活ぶりと学芸の高さは市中で評判になり、彼女は万民にとってローマ教皇として選ばれるべき人となった。引用元:ウィキペディア

どこかピリッとした緊張感と冷静沈着さで、知的な雰囲気を醸し出しています。

真一文字に結んだ口元、背もたれのない固そうな椅子に背筋を伸ばして座っています。静かにそこにいるだけで、自分から動き出していこうという様子は伺えません。能動性ではなく、受動性を表し、行動することより、思慮深く考えることを表しています。

顔の向き:まっすぐに向き、目線は未来を想像する位置である右に僅かながら向いています。凛とした表情は、実直なほどの真面目さ、緊張感も表します。

十字架の模様:4つのエレメント(火地風水)のバランス、太陽を象徴するとも言われています。変化にもびくともしないバランス感覚を表しています。

また男性性(陽性+)と女性性(陰性-)の融合・調和を表しています。

月の冠と足元の月のオブジェ:月の女神イシスの象徴。月は不安や心の移り代わり、無意識・本心・真理、女性、母性の象徴とされています。

彼女は満月と三日月の冠をつけ、処女を象徴ともする三日月も、月の満ち欠けのように女性の心の不安定な移ろいやすさを示します。

服装:白のドレスは純潔、純粋、純潔、神聖な意味を持ちます。

水色のローブは、そのような性質の上に、冷静沈着で知的な女性であるということを表しています。また、このローブは、エジプトの女神イシスが纏っていたローブだといわれています。

足元の波のようなドレープは、まるで海の波のように細かく揺らいでおり、冷静でありつつも女性である以上隠しきれない彼女の感情の揺れ動きを間接的に表現しています。

手元の書物:「TORA」とかかれている巻物は、ユダヤ教の正書の一書、秘教カバラの律法書のトーラ(掟を意味するヘブライ語)に秘められています。これは後にキリスト教の経典の元となります。

衣に隠れるように持っていることから、普段はベールに包まれた書物であり、おいそれとは触れることはできない智恵であることを物語ります。

2本の柱:黒と白の柱は、古代エジプトのエルサレム神殿(ソロモン王の神殿)の入り口の柱の象徴です。黒柱のボアズ(神の試練)と白柱のヤキン(神の慈悲)の象徴です。

その中央に鎮座する女教皇は、黒か白かのジャッジをしない立場であり、むしろその両極を調和させてどちらとも受容した人物であることを表しています。

背後のスクリーン:ざくろとナツメヤシの柄の幕。ざくろは女性性器、ナツメヤシは男性性器を表します。これらの植物や配置は、カバラ秘教の生命の木になぞらえられています。(※生命の木についてはとりあげていませんので、ご興味ある方は検索してみてください。)

背後の景色:かすかに見え隠れする海原。海は女性性、母性、愛情、潜在意識をあらわします。

タロットカード大アルカナ|3女帝|象徴解説

【3.女帝;THE EMPRESS  】

母性・育成・繁栄・自然

女性:彼女は暖色系のふっくらしたクッションにゆったりと腰を沈め、満足気に鎮座しながらも大きくその存在感を呈する女性は、うっすらと化粧をして、こちらをまっすぐに見つめて穏やかに微笑んでいます。

女教皇は処女性を現しましたが、女帝は、絶対の権威者である王に愛されることを通じて、愛される喜びを得られたと同時に、地位もお金、全てに満ち足りていることを象徴しています。

王冠とネックレス:12星座を現す六芒星の王冠は、女帝が天の女神であることを象徴としてます。

首元には9つの惑星を示す真珠のネックレスを身に着けています。(当時は9つの惑星しか見つかっていなかった時代の背景があります)

右手の王杓:王の権威の象徴。杓の頂点は地球をかたどっています。女帝なので、権力は武力で掴んでいるのではなく、見返りを求めず与える深い愛情をもって頂点に位置していることを表します。

能動性を意味する右手に持っている様は、大宇宙の支配権を意味しています。
柔和ながらも威厳ある母性を感じさせます。

顔の向き:身体はやや斜めに、顔はまっすぐに向き、裏表なく潔くもありつつ、どことなく女性のしなやかさを表しています。

衣装:彼女が着ているゆったりとした純潔を現す白地のドレスに、女性性器を象徴する多くの赤色のざくろの果実柄は多産を示し、そのふっくらした体系から、妊娠しているとリーディングすることもできます。

背景色:鮮やかな黄色を呈していることから、希望や喜びに満ちている状態を表しています。

木々と稲穂と川:足元には豊かに実った小麦畑が広がっています。背後には青々した木々が風にそよぎ、命の水を現す川の水がそそぎこんでいます。彼女は自然と豊穣の女神デメテルがモデルだと言われている理由がここんい表されています。

ハートの盾:足元の金星マークのついた盾は、万が一攻撃されても愛で受けてたち、敵さえも愛で包み込もうとする母性の懐の深さを示します。

金星(ビーナス)は占星術でいう、愛情や美と人気、喜びや快楽、食物や金銭、芸術を表します。

タロットカード大アルカナ|4皇帝|象徴解説

【4.皇帝;THE EMPEROR 】

父性・組織・権力・支配力

皇帝:この皇帝のモデルは、北方ルネッサンスの巨匠、デューラーが描いたシャルルマーニュ大帝の肖像画だと言われています。白く長い顎鬚は、年輪を重ねて経験豊富な人物を表します。

女帝が母性なら、皇帝は父性を表します。守るべきものを守るために戦う皇帝。皇帝である以上、一人で大勢の部下を取りまとめていかなくてはならない責任感と指導力を問われます。

それゆえに、皇帝はある意味孤高で孤独な立場なのかもしれません。

王冠:モデルのシャルルマーニュが絵画の中で被っている王冠に似せたもので、権威の象徴として表されています。

顔の向き:とてもいかつい表情をしていますね。真正面は実直で表裏のない彼の性格を現しますが、表情の険しさは、威厳や果敢さ、頑固さの象徴として醸し出されています。

目線:正面を向いてまっすぐ向き合っていますが、目線だけは皇帝から見て右をみています。右は未知なることや未来をさしているので、椅子に座ってはいますが内心では、策略を練って、行動に移したい衝動にかられている様を表しているのかもしれませんね。

衣装:情熱や闘争心を髣髴とさせる赤い装束。足元には、鎧を身に纏っている様子が伺えます。指揮を執りながらも、自ら戦いに向かう意欲があることを表します。

王座:石、四角の形から四角四面で安定感と秩序が表されています。グレーの色は、物質界での困難な事柄を表します。

牡羊座の頭飾りは、ギリシャ12神の主神ゼウスのアトリビュート。古代羊は多産性を示し、エジプトの主神オリシスの魂として崇拝されていたといわれています。それほどの地位を示す威厳ある王座に君臨する皇帝であることを表します。

また、牡羊座特有の荒削りな行動力をも表現されています。

両手に持っているもの:能動性(男性性)を表す右手に、支配を意味するエジプト十字(アンク十字)をもち、受動性(女性性)を表す左手に地球儀を持っています。物質界の地球を永遠に支配するという皇帝らしい象徴です。

背景:背景はベースの黄色にオレンジ色が被さっています。挑戦的で活動的な色で皇帝の情熱を表します。

山々:ごつごつした岩山は、挑戦と言う意味や、険しい状況・困難さを表しており、乗り越える必要性があることを示唆します。

殺伐とした風景は、皇帝の立場と心の現われなのかもしれません。

タロットカード大アルカナ|5法王|象徴解説

【5.法王;THE HIEROPHANT  】

ルール・モラル・集団・教育・慈愛

法王:古代ローマ帝国では、ローマ皇帝とローマ教皇の2トップで成り立っていたとされています。

その内、精神的なリーダーを担っていたローマ教皇こそが法王であり、古代エジプトやギリシャにおける秘教儀式を司る最高司祭であったといわれています。

皇帝がルールを作り出し、実質的な指導をするのとは異なり、皆が共通して持つべき道徳やルールを、しっかりと守るようにと教えてくれる先生やメンターのような存在を表しています。

冠と左手の杖:頭上の3段の金の冠と、手にしている3重の十字架(パパル十字)は、身分の最も高いものが持てるといわれており、キリスト教における三位一体=父なる神・子なるキリストと精霊の一体化した象徴です。

また、手前の2人の信者との3人の調和、協力などの三位一体をも意味しています。

顔の向き:真正面は実直で表裏のない彼の性格を現し、穏やかな表情が精神的統治者である慈しみ深さを醸し出しています。

指のサイン:能動性を示す右手の人差し指と中指の2本の指を絡ませた「えんがちょ」のようなしぐさは、魔よけや祝福のポーズを象徴しています。

衣装:着衣は、キリストの流した血を表す赤色、神聖さを表す白色、冷静な判断を意味する青色の配色で表されています。

彼は宗教会においてのトップとして、目前の2人に対してまさにキリスト教への入信のための儀式を、色が示す精神状態によって執り行っている様子が描かれています。

2本の柱:グレーの2本の柱の中央に位置していることから、中立、中庸の立場をとっており、その中庸の精神を持って慈悲深く説いていく立場を表しています。

両手に持っているもの:能動性(男性性)を表す右手に、支配を意味するアンク十字をもち、受動性(女性性)を表す左手に地球儀を持っています。地球を支配している帝国の皇帝らしい象徴です。

背景:背景はベースの黄色にオレンジ色が被さっています。挑戦的で活動的な色で皇帝の情熱を表します。

手前のクロスした鍵:足元に交差した鍵は、この法王のみが神性への扉を開けることが出来るという象徴を示しています。

手前の後姿の2人の男性:彼の目前で膝まずく2人の衣服には赤い薔薇と白い百合の花が描かれており、前者がキリストを、後者が聖母マリアを象徴しているといわれています。

求めれば法王を通じて神の導きと恵みが与えられるかのように、彼らは頭を低くして信心深く、法王の教えに耳を傾けています。

法王とこの2人は同じ方向性を持っているという意味で三位一体を表しています。

タロットカード大アルカナ|6恋人|象徴解説

【6.恋人;THE  LOVERS】

価値観・喜び・選択

天使:雲の中から両手を広げて二人を見下ろしている天使は、大天使ラファエルといわれています。高位の天使ほど鮮やかな翼をもち人間離れして書かれるようです。大天使のその背後の黄色い大きな太陽は、祝福を意味しています。

レイチェル・ポラックは、ラファエルを神の癒しの力と捉え、2人を結び付けたと解釈しています。2人の選択を祝福していることを表しています。

裸身の男女:旧約聖書創世記の「エデンの園」が描かれています。この裸身の男女は、りんごを食べる前の2人、すなわちエデンの園にまだいた時のアダムとイブの象徴です。

裸身は隠しごとのない状態を示し、肉体と言う入れ物の中身である精神・スピリットそのものを表現しています。

顔の向き:男性のアダムが顕在意識(男性性;本能)であり、潜在意識(女性性;直感)を表す女性のイブを見つめています。

イブは高次の存在である集合無意識を象徴している大天使を見つめています。

この視線の構図は、超意識(集合無意識)に到達するためには、顕在意識が潜在意識を意識しなければならないということを表現しています。

この3つの調和こそ、われわれ人間の永遠のテーマであると示唆しているのです。

イブ(女性)の背後の木と蛇:知恵の実がなる木といわれています。その幹に絡まりつく誘惑を意味する蛇の囁きに、興味本位で知恵の実に手を出そうかと迷うイブの選択する様が描かれています。

蛇は旧約聖書ではサタン、悪しきものの象徴を表します。まさに、サタンの誘惑で本能的な欲求が目覚めることになる前の状態を示しています。

アダム(男性)の背後の木:炎を髣髴とさせる赤い葉を実らす生命の樹の象徴です。

中央の山:2人が取った行動によって、その先の道のりは困難めいてくるということの表れです。

背景:大天使ラファエルの背後の一面の太陽が、この2人の選択する目的を応援する様子を表しています。

タロットカード大アルカナ|7戦車|象徴解説

【7.戦車;THE CHARIOT  】

勝利・厳しい制御・実行力

若者:この若者はエジプト神話でいうところの、太陽神ホルスがモデルだと語られることが多いといわれています。

神話では、父オリシスと母イシスの子であるホルスは、父がセトという邪悪なものに殺され、14体にされてナイル川へ放たれたあと、ホルスがセトへ復讐を企てます。背後にある川は、その川を意味するのでしょうか。

その際、ホルスは片目を失ったとのこと。その舞台であるナイル川がこの戦車のカードに記されていることから、戦闘性、攻撃性を示唆するともいわれています。

その表情は、真っ直ぐに厳しい表情で前を見据えています。彼の勇気と真っ直ぐな闘志を感じさせています。

一方、この若者は、3の女帝と4の皇帝の息子(3+4=7)とも言われています。

身なりと戦車の様:愚者が頭に被っていた月桂樹の冠を被っています。

魔術師の要素には、右手に持っている冷静さを示す青い火のワンド(ステッキ)が描かれています。

女教皇は、手前の白と黒の対の互いに反対方向を見つめているスフィンクス(2本の白黒の柱)と、両肩の三日月(両肩に顔まで描かれています)が表しています。

女帝は、頭上の金の星型の冠と、戦車の星柄の天蓋が表しています。

皇帝は、彼の胸元の物質を表す四角のマークと鎧、石でできた四角の戦車自体を。

法王は、女教皇と同じく黒と白の対のスフィンクス。法王の対の柱と手前で膝まついているらしい二人の男性の二元性を表しています。

恋人では、戦車の正面についている駒と羽ですが、リンガムとヨニと呼ばれるインドのシンボルで、ヒンズー教の女神シャクティの子宮=ヨニと、シバ神のリンガム=男根、大天使の羽を男女の交わりを意味しているといわれています。

背景:鮮やかな黄色は、希望や意欲を現します。

:背を向けていることから、過去の環境からの旅立ちや独立を表します。

タロットカード大アルカナ|8力|象徴解説

【8.力;THE STRENGTH 】

忍耐・穏やかな精神的制御・力強さ

女性:中央で猛獣の獅子を素手で手なづけている女性の頭上には、魔術師と同じ無限大のマークのレムニスケート。精神の成長を目指すものであることを表すマークです。

神聖で純潔な白のドレスを纏い、あらぶる獅子を優しくてなづけているように見えます。

キリストを象徴する赤いバラの花と葉の冠を被り、同じく花のベルトを腰に巻き、優しく穏やかに獅子と女性はつながっているようにも見えます。

獅子:獅子は赤みを帯びたオレンジ色で、男性性たる活動性、突然火がついたら何が起こるかわからない獰猛性を感じさせます。人間の内なる本能を表しますが、それを表す獅子は、女性に服従し、獰猛性を抑えてることから、精神性による本能のコントロールを表しています。

水色の山:乗り越えるべき困難や試練を表します。水色という色が、冷静に困難に対処する様子を表しているかのようです。

背景:背景は見渡す限り、穏やかでのどかそうな草原の緑の広がり、広々とした空は希望の黄色にうっすらと白く、あたりを更に明るくしており、不穏な感じは全く受けません。黄色は西洋的色彩シンボリズムでは、精神・知的活動をも表します。

タロットカード大アルカナ|9隠者|象徴解説

【9.隠者;THE HERMIT  】

内省・探求・導き

白い髭の男性:両目を閉じ、実際の眼で見るよりも心の目で物事を見極めているのでしょうか。

白い髭は、長い年月を経て経験豊富な人物であることを示唆します。

ヨーロッパにおける伝統的な隠者は、顎髭を持つ気難しそうな老人で、苦難と隔離の生活を送るため、人々との関係から身を引いた人物だといわれています。

外へ解決をもとめて動くより、内に目を向けることが解決の糸口を見つけられることであるということを主に表します。

灰色のマント:マントはそもそも人目を避けるために着るものだったため、この隠者も世間の常識や考えなどから一線をおくための防御服のような象徴として表されています。人目を忍んで内省しているという様子を表す象徴です。

長い棒:強い意志や忍耐力を象徴しています。

ランタン:ランタンの中には六芒星が輝いています。六芒星は、ユダヤ教の分化的シンボルとして有名であり、調和を意味する△が上下上向きと下向きになって重なって、火と水の融合をあらわしているといわれています。

この明りに見立てた六芒星は、天と地の調和をはかる六芒星を象徴する火地風水(行動・感情・思考・環境)の四大元素を操ることが出来る人物であることを意味しています。

そのような力によって調和が更に安定するという様を表します。

氷山:困難な道のりを象徴しています。その上に立っているということから、隠者は決して楽な状況ではないということを意味します。

背景:薄暗い様子は、希望がないということではなく、外の世界ではなく自分の内面を見つめているという象徴を表しています。

タロットカード大アルカナ|10運命の輪|象徴解説

【10.運命の輪;THE WHEEL OF FORTUNE 】

運命・ターニングポイント

車輪:特徴としてこのカードには人間が描かれていません。テーマの核心が人間の領域を超えていることを象徴しています。

中央の円は、その名のごとく車輪。3重の円になっているのは、内側が創造する力、真ん中は形成する力、外側は物質界を現し、これらは法王の3重の冠と同じ象徴主義を表します。

また、8つの放射線の矢は、仏陀の教えと悟りにいたる八正道を表し、輪廻、カルマとその苦しみから人を解脱させるための8通りの教義がそこにあると示唆されています。

この運命の輪はくるくるとルーレットのように絶えず回転しています。車輪に書かれている文字をみていくと、「ROTA」という輪を意味するラテン語がかいてありますが、転写すると「TORA」というラテン語になります。これは2の女教皇で巻物のものと同じ事を意味します。また、0時の位置から時計回りに読むと、「TAROT」と読めます。

ラテン語の間のヘブライ文字は、ヨッド(頭部)へー(腕・脚)ヴァウ(胴体)を表します。この車輪に人間の身体部位が組み込まれているのです。このことは、高次の大宇宙とその教えは、人間の中にある小宇宙と密接につながっていることを示します。

この輪と類似性を感じるのが、中国の思想である陰陽道の太極図です。その意味は、森羅万象の二元性を表しています。

四隅の生き物:四隅の雲間に描かれた動物や天使は高次のレベルを意味し、全ての人の運命は、やはり人知を超えていることの象徴です。

この四隅の雲の上にいる4体の生物は、四大猛獣のテトラモルフ。獅子・鷲・人間・牡牛が描かれています。それぞれ翼を持っていますので天の使者です。

占星学では、これらは、それぞれ、獅子座・蠍(蟹)座・水瓶座・牡牛座を現す生物であり、分厚い本を携えています。

輪の上下の生き物:この車輪の上下正反対の位置に、戦車の車輪であったエジプトの守護神スフィンクスが冷静な青色で描かれ、門番をしているかのように正義と思考を現す剣を持って厳しいまなざしで監視しています。

また真っ赤な激情的なサタンをイメージしている生き物は、戦車の操縦者のホルスの天敵であった悪の化身セトだとも言われていますし、エジプトの悪神テュポン(ロバ・ツチブタ・カバ・ワニ・魚などの姿で表される)が原型といわれています。また、他にもエジプト神のアヌビス神だとも言い伝えられています。

:左側の下降する蛇は、エジプトの悪神テュポンのとる多くの姿のひとつとされています。人間の未発達な部分の象徴であり、時間の流れや進化の象徴とも言われています。蛇は何度も脱皮するので進化する生き物の象徴であり、また邪悪で人を惑わすものと言う意味もあります。そのため、一時的に転機が起こるという象徴でもあります。

独学のお供に、是非ご活用ください!

最後までお読みいただき、ありがとうございました☆

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